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子どもにとってしっくりくる表現

先週は、体調不良のためお休みだった👦君。

先々週がレッスンお休みの週だったので2週間ぶりでしたが、元気にレッスンに来てくれました。

|お話をしてから「さあ、レッスン!」


コロナ対策のための手の消毒をしてくれた後、「あれ~、先生眼鏡とったの?」と言う👦君。

 

「え?そんなに会ってなかったかな?先生病気だったからコンタクト出来なくて眼鏡にしてたけど、もう大丈夫になったからまたコンタクトに戻したんだよ。」と答えると、「そうなんだ。花粉症かと思ってた。」と。

 

口には出さないけれど、ちゃんと見ていろいろ思ったりしているんだな...と微笑ましく思いました。

それから、👦君はもう元気になったのかお話を聞いて、「もう大丈夫!」というお返事に一安心。

 

とても落ち着いてレッスンを始めることが出来ました。

|いい練習が出来た


「ピアノはね、ちゃんと楽譜を見て、考えてお指を動かさないと弾けないんだよ。」と生徒さん達にはよくお伝えするのですが、間違えたらまた初めに戻ってもう1回...と何となくやっていても弾けるようにはなりません。

 

1回目に弾いてもらった時には、やっぱりお休み前のレッスンと同じところが同じように弾けないでいた👦君。

でも今回は、「あっ...」と言って自分で止まり、「ここはこうなんだよね。」と自分の間違いをどうすればよいのかをしっかりと覚えていてくれて、言葉で確認しながら練習を繰り返してくれました。

 

分かってはいるけれど、やっぱり同じことをしちゃう...ということは他の生徒さん達でもよくあることです。

 

レッスンでは、

─どうしてこうなっちゃうのか...

─何に注意して、どう練習すると弾けるようになるのか

を一緒にやっていくのですが、それを言葉で説明した方が理解しやすい生徒さん。また、動きを見せたり、音を聴いてもらったり、動きをサポートした方がスッと出来る生徒さん。

しっくりくる方法は生徒さんそれぞれですし、また、同じ生徒さんでもその時々で違います。

|「ゆらりゆらり」だよね?


右手がスタッカートで短く弾むように弾いているのに、左手はレガート。滑らかにつなげて弾かなければならない。

 そんな箇所で、どうしても左手が右手につられてしまう👦君。

 

左手だけもう一度取り上げて練習してみます。

その時に、分散和音がチェンジするタイミング、手と指の動かし方を練習。バッチリです。

 

今度は、両手でどうやって合わせるのかをゆっくりと弾いて、見て・聴いてもらってから👦君にも同じように練習してもらいます。

そして、再び両手で合わせてもらいます。

上手く弾けました!

 

それで、最後の仕上げにもう一度初めから通して弾いてもらうと...

あらら...やっぱり左手がプツプツと切れちゃった💦

 

でも、他の箇所は頑張った甲斐があって今までで一番上手に弾けたので、合格にしようとした瞬間「アッ‼ここダメだった...ゆらりゆらりだよね?」と言う👦君。

 

「ゆらりゆらり?」

 

意外な表現に、レガートの事を言ってるのかな?大丈夫かな?と思いつつも、余計な説明はしないで、「ゆらりゆらり」って弾いてみてとお願いすると、とても滑らかに左手で伴奏しながら、右手の楽しそうなスタッカートのメロディーが弾けたのです!

 

レッスンで何度も練習したこの箇所の動きは、👦君には「ゆらりゆらり」という表現によってしっくりときたのですね。

|子ども独自の世界を大切に


子ども達には、私達大人とは違う独自の世界=見え方、感じ方があり、その表現の仕方も違う。

大人にとっては当たり前のことが、子どもにとってはそうではないのだということ...

つい見失いがちになってしまうけれど、とても大切なこと。

 

いつも心に留めて子ども達に寄り添っていきたいです。